電気室に設置されたコンデンサ

もし御社が変圧器、コンデンサ、安定器等の電力機器をお持ちならば、一刻も早くPCB含有機器なのか否かを調査すべきです。もっと言えば、それが低濃度PCBなのか高濃度PCBなのかも明確にしていただきたいと思います。(※本ブログでは、 微量PCB も低濃度PCBのカテゴリーの中に入れて低濃度PCBと呼称しております)

そのための第一歩として、行政や弊社のような特別管理産業廃棄物(PCB等)の許可を有しているところに是非ともお気軽に相談いただけたらと思います。

そうは言っても

あらかじめ予習しておきたい。

相談する時間がとれない。

人と話すのが面倒くさい

と思われる方が多くいらっしゃると考え、本トピックを作成しました。

本トピックでは、変圧器、コンデンサ、安定器などの機器におけるPCBの判別方法をご説明させていただきます。事業者様の経営リスクを無くし、PCBの早期処分の一助になれたらうれしく思います。

1、安定器のPCB判定

皆さまのお家や会社に、設置してあります蛍光灯と電源のつなぎ合わせのところには、安定器が備え付けられております。安定器は、電流が増えて熱を持ってしまうことを防ぐうえで、電源と蛍光灯の間に抵抗を入れて、電流を一定の値に安定させるもので、全世界で広く用いられております。

荷姿登録における安定器の写真

さて、この安定器の中には小さいコンデンサが入っており、このコンデンサの中の絶縁油に、PCBが使用されていたのか否かを調査することになります。

その方法が、

「メーカーに確認するか、又はそのメーカーのHPで確認するかです。」

安定器には、必ずメーカーと型番がシールで貼っており、それをメーカーに確認するかメーカーのHPで確認することで、PCBの含有を明らかにすることができます。お気を付けいただきたいのが、もし安定器にPCBが含有しているとすると、ほぼ高濃度PCBであるということです。(PCB不含有であれば、普通産廃として処分可能です。)

PCB廃棄物はおおまかに、低濃度PCBと高濃度PCBの2種類に分類されますが、高濃度PCBは、低濃度PCBに比べ濃度が1000倍~10000倍の高濃度PCBも存在しますので、取り扱いには十分注意が必要です。例えばPCB油が漏れていればトレイで漏洩防止に努めなければなりませんし、その際、手に直接触れることのないようにゴム手袋を着用して、万が一目に入らないようにゴーグルも装着しなければなりません。さらにPCB含有の絶縁油は、揮発性でダイオキシンが発生し、人体に有害なため防毒マスクの使用も必須です。

そして、この高濃度PCBは、民間の処分施設では扱っておらず、国が立ち上げた会社・中間貯蔵・環境安全事業株式会社にご相談いただくことになりますが、ただいま混雑・順番待ちとなっており、処分が期限通りに間に合わない可能性があるため、企業のリスクになり得ます。一刻も早く中間貯蔵・環境安全事業株式会社に機器登録を申請しなければなりません。

ちなみに、弊社も登録してから5年以上待ってからの処分となりましたが、当時は中小企業の70%の割引制度を活用して、かなり安価で処分した記憶がございます。今現在でも割引制度が行われている可能性もございますので、中小企業の事業者様はお早目にご確認していただけたらと思います。

中間貯蔵・環境安全事業株式会社HP https://www.jesconet.co.jp/customer/discount_02.html

詳しくは、環境省のPCB早期処理情報サイトも御覧ください。http://pcb-soukishori.env.go.jp/

2、変圧器(トランス)・コンデンサのPCB判定

コンデンサは、容器が溶接などにより密閉されていてオイル交換が現実的でない。

変圧器やコンデンサの判別も、前述した安定器のように、銘板からメーカーに確認してPCBの判別を行うことも有用ですが、それだけで判別するのは、危険です。なぜなら変圧器に入っている絶縁油は、メンテナンスによる入れ替えの可能性があるからです。一方でコンデンサは、容器が完全に溶接によって密閉されているので、入れ替えが現実的でないことからメーカーからのPCB不含有の証明がとれればPCB汚染の可能性は無いと考えられます。

以下の図は、どのように変圧器とコンデンサを判別していくのかが、大変わかりやすいので、「環境省のPCB早期処理情報サイト」より抜粋させていただきました。(わたくしが、判別方法の図として一番見やすいと思ったので紹介しておきます)

環境省のPCB早期処理情報サイトより抜粋

変圧器は、製造年が平成6年以降なのか前なのか、コンデンサであれば平成3年以降なのか前なのかを目安に仕分けしていただきたいと思います。製造年よりも前に製造された電気機器については、そこから絶縁油を採取して、PCB濃度を測定して汚染の有無を判別します。製造年より後に製造されたものであっても、絶縁油の入れ替えメンテナンスの履歴等を調査して判別してからようやく普通産廃として処理の工程を辿ることができます。弊社では、少しでもPCB含有の疑いの余地のある機器が存在すれば、絶縁油を採取し、分析に回します。新潟、山形、福島、富山を中心にPCB機器の撤去から運搬、採油の採取・分析も多くの実績を残してまいりましたので、是非ご相談ください。

以上、変圧器、コンデンサ、安定器等の電力機器をお持ちの事業者様に向けにPCBの判別方法を説明してみました。PCBの処分も概ね最終段階に入っております。駆け込みになると処分費の高騰や期限内に間に合わないといった企業リスクにもなりえます。どうか今日からPCBの処分について一歩進めてまいりましょう。

主な許可・資格

〇建設業許可(解体工事業)新潟県知事許可(般-1)第41442号
〇新潟県産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01508055229号
〇新潟市産業廃棄物収集運搬業(積替え保管) 許可番号 05910055229号
〇新潟市産業廃棄物処分業 許可番号 05920055229号
〇新潟県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01558055229号
〇古物営業許可取得 新潟県公安委員会許可 第461070001021号
〇山形県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 0659055229号
〇群馬県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01050055229号
〇富山県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01659055229号
〇福島県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 00757055229号
〇長野県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 2059055229号
〇解体工事施工技師1名
〇第三種電気主任技術者1名

新潟、長野、山形、福島、富山のPCB処理はお任せください。