PCB処理は、事前調査から始まる。

PCB廃棄物の運搬について、急なご依頼をいただくことがありますが、弊社では急なご依頼であっても、必ず現地下見を行わせていただきます。PCB廃棄物の高さや重さを計測しなければ、車両や吊り上げるクレーンの選定もできませんし、そもそも解体をしなければ運搬できないPCB廃棄物も多数存在します。また、漏洩箇所の有無を事前に確認することは、PCBの流出を防止し、運搬する上で非常に重要なのです。本記事では、PCB廃棄物の漏洩のチェックポイントを5つに厳選してお伝えしてまいります。

ここまで錆びていると漏洩している可能性が高い

1つ目は錆(さび)と塩害による腐食状態です。変圧器やコンデンサなどのPCB廃棄物は、ほとんどが鉄製であり、湿気や雨ざらしの状態で長年保管してあれば、錆が著しい場合も多く、さらに海岸線沿いに設置されたPCB廃棄物は、塩害によって腐食しているケースも見受けられます。このような錆や塩害による腐食が、PCBの流出原因となっているのです。

2つ目は、PCB油の膨張による機器の破損状態です。変圧器やコンデンサの中に混入しているPCB油は、夏になると膨張して内部から大きな圧をかけ、変圧器の蓋を押し上げたり、コンデンサのブッシング部を破壊させ、外部に漏れ出していきます。ところが、夏を終え温度が下がりだすと圧が弱まり、何事もなかったように装うので、油の漏洩を見過ごしがちです。さらにPCBの事前調査は、施設内の電源が落とされ蛍光灯が付かない状態で行うケースが多いので、手持ちのLEDライトなどで機器を照らさないと、油の漏洩を見落としてしまうかもしれませんので十分な注意が必要となります。

3つ目は、バルブの位置です。比較的大きい変圧器(特高トランス)には、バルブが付属しており、そこからPCB油を液抜きできる仕組みになっています。荷台にバルブ付きの変圧器を積載させる際に、バルブが障害物に接触し、漏洩事故になる可能性も十分考えられますので、バルブ位置の確認は非常に重要です。

4つ目は、玉掛け位置の確認です。玉掛箇所の破損や、玉掛箇所が無い等のケースがあるので、玉掛けの際に、PCB廃棄物を落下させ、漏洩させるリスクを想定しなければなりません。このようなケースでは、現地で解体をするとか、油を完全に抜き切って玉掛箇所を新たに作るとかの対策を行いますが、前もって準備をしていく必要がある点から、事前調査は必須となります。

玉掛け箇所(この状態であれば安全に楊重可能)

5つ目は、採油のために行った穴の確認です。コンデンサなどのPCB機器は密閉されているので、躯体にドリルで穴をあけて、そこからスポイトで検体を採取して、PCBの分析検査を行います。あけた穴を「デブコン」という補修材で補修するのですが、ここから油のにじみを確認することができます。先ほど2つ目のPCB油の膨張でも触れた通り、補修箇所に圧がかかることで油が漏れ出すケースもあるので、十分確認する必要があります。

これらの5つのチェックポイントは、最低限行わなければならない内容です。これらをチェックしたら、ようやく「いつ、どのような養生で積み込み作業を行うのか」を検討して作業工程が組み立てられていきますので、私たちPCB処理業者は、事前調査をもっとも重要視しているのです。

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新潟、長野、山形、福島、富山の
PCB処理はお任せください。

主な許可・資格

〇建設業許可(解体工事業)新潟県知事許可(般-1)第41442号

〇新潟県産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01508055229号

〇新潟市産業廃棄物収集運搬業(積替え保管) 許可番号 05910055229号

〇新潟市産業廃棄物処分業 許可番号 05920055229号

〇新潟県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01558055229号

〇古物営業許可取得 新潟県公安委員会許可 第461070001021号

〇山形県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 0659055229号

〇群馬県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01050055229号

〇富山県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 01659055229号

〇福島県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 00757055229号

〇長野県特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可番号 2059055229号

〇解体工事施工技師1名

〇第三種電気主任技術者1名

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